啜れ、古なる血の杯


そういえば...確かにそうです。
あんなに高いんですものね。


...。



成程。
夜なら太陽が出ていないし、暑さもしのげますね。


まあ、本当に名案です!



はは...
ミズガルズの教授がこの話を聞いたらなんて言うだろうな...

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ま、それはそれとしてだ。
そもそも俺たちは第六階層を探索すんのかい?


クロエは、探索したい。
世界樹の最後まで見てみたい。


それを決める前に酒場に僕らあての言伝が来ている。
そっちを先にこなそう。


またおれらを指定した依頼か。
依頼主は...?

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ええっと...



あ、あれじゃないか?
依頼を出してからずっと待ってたのかな。


でもなんで、待ち合わせにここ?



何故だろうな。
本人に聞いてみるか。


いや。
だがどうしてこの場所なんだ?


神、ねえ。



...。



いや、神ではなかった。



おい、ホレス...!



少なくとも、僕らが出会った「彼」はそうじゃなかった。



...そうですね。
オーバーロード様は、人を超えようとしていた「人間」だったと思います。


カナーン様...



それで、僕らへの依頼というのは?



この城のさらに上って...
第六階層?


呪銀の聖杯だと?
確かに、俺らが一時的に預かってるがよ。



もう少し説明が欲しい。


ようするに、今からもう一度ジャガーノートと戦い倒せということか。



ジャガーノートの血を注ぐことで...
この聖杯が目覚めて禁忌の扉を開くカギになる?


いやでもさ、この呪銀の聖杯ってあらゆる命を奪うものなんだろ?
そんなの目覚めさせて大丈夫なのかな。


たしかにチト不安だが、こりゃ断れる雰囲気でもねえだろ。



ジャガーノートとの戦いに必要なスキルは揃っている。
あとはグリモアで回復手段を用意すれば問題なく勝てるはずだ。

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!?
何だこれ、中に注いだ血がどんどん消えてくぞ...!


まあっ。
まるでこの聖杯その物が、ジャガーノートの血を啜っているようです。


...。



聖杯、光りだした。



ほのかに紅く光ってやがんな。
これが、カナーンの言ってた「杯の目覚め」ってヤツなのかね...


じゃあ、あとはこれをカナーンさんに届ければいいのか。



そうだな、持って行こう。


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ああ。
...。


27Fね...
しかしホント、空を飛べるってのは便利だな。


どうせ行くなら、クロエたちも乗せてくれればいいのに。



残念でしたね。



...。
第六階層、禁忌ノ森はオーバーロードによって封印されていたんだな。


そしてそれを解除するための呪銀の聖杯、
聖杯を目覚めさせるためのジャガーノート...か。


27Fの結界を開くには少し時間がかかるらしい。
今日のところは街に戻るよう言われた。


んじゃま、そうするとしますか。
何だかんだで第六階層も探索するハメになりそうだな。

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