もう一つの聖杯

いつかの時代...どこかの世界...




大公宮からの、秘密裏の仕事...
ミッションじゃないってこと?


公に出来ないねえ...
俺らをご指名とは、一体どういう内容なんだ?


分かった...
それじゃ、大公宮行く?


そうですね、参りましょう。


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はい、酒場の主人さんはとても良い人だと私も思いますよ。



えーっと、それでおれたちに任せたい依頼って何なんですか?



...?



《呪銀の聖杯》?



なんでも、《諸王の聖杯》が命を与えるのに対して、
「如何なる命をも奪う」力を与えられたモンらしいな。


如何なる、命をも...ですか!?



つまり、俺らにその呪銀の聖杯を見つけて回収してほしいって依頼か。



まあ本当にそんなものがあるんなら、
放ってはおけないよな。


古の書物によれば、その杯は天空の城のどこかに隠されているようです。
その場所を記しているというメモも貰いました。


どれどれ...



天を目指す者、禍の杯の宮を経て、陽の杯へ至らん。

禍の杯を求むれば、鍵となる欠片を持ちて宮の央を見定めよ。



...ええと。



成程ね...
そんで今渡されたこれが、メモにある「鍵となる欠片」か。


これを邪銀の聖杯のある部屋へ持っていけば、
聖杯がその姿を現すのですね。


でも、それって天空の城のどの場所のことなんだろう?



...このメモの「宮」が本当に部屋のことを指してるなら、
答えはもうほとんど出てると思う。


えっ、本当ですかクロエ様?



うん、たぶんあそこ。
それじゃ、行こ?

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まあ冒険者が呪銀の聖杯がある部屋を通って諸王の聖杯の部屋に行くってんなら、
思い当たる場所はここだよな。


オーバーロードと戦った、部屋の手前...



あとはこの部屋の中央まで進めばいいのですね?



...何だ?



...今のは、一体...



! 大変です。
大公宮から預かった、不思議な鉄片が消えています!


あん?
こいつぁ...何だ?


これが...



邪銀の聖杯か?



ホレス様。



...。



うわ、表面に苦悶してる人たちが浮き彫りで描かれたりして、
なんかかなりアレだなあ...


これが、如何なる命をも奪う杯...ねえ。



不気味だし、さっさと酒場に報告しちゃおうぜ。
多分そこから大公宮に届けてもらえるだろ。


そうだな、街に戻ろう。


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えぇ...



ま、持ってろってんならしょうがねえだろ。
しばらく持ってようぜ。


はい。
しっかり大事に持っていましょう。


...ね、ホレス。
また新しい依頼が貼り出されてる。


ん?



あら...?



オイオイ...
こりゃあ、「翼人」からの依頼じゃねえか?

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