行く手と意志を遮る赤き壁の迷宮(7F)


ああ、やっぱり獣だったんだアレ。
クマか...


酒場に討伐依頼が出ていたから、7Fの探索前にこなそう。
もらったハチミツを使えば相手をおびき寄せられるらしい。


んで、このシロップベアーだったか?
列攻撃が強烈な相手だったな。


でも対象が一列のみなら、私の号令で安定して回復可能です。



あとは状態異常と腕封じで、無力化できる。
倒したから、7Fの探索に出発。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


開けた場所に出ましたね。
...あら? あそこに、何かいます!


まだ、こっちにゃ気付いてねえな。
そのまま気付かないでいてくれよー...


いや、無理だろう。



...分かってるよ、それくらい。
あー、面倒クセェんだろうなあ...


...。



こっちに気付いている様子ですけど...
まだ距離もあるし大丈夫ですよね?


念のためにもうちょっと距離を取って、
様子を見てみよ...うわぁ!?


ひ、火を吐いた!?



こりゃぁ...しばらく通れそうにねえな。



そうだな。
だが、無理をすれば。


そりゃ、通れるだろうけどよ。
傷は覚悟しなきゃなんねーんじゃねぇの?


たしかメディックならダメージ床を軽減できたな。



いやポイントもったいねえだろソレ、どう考えても。



では、なるべくダメージを受けないように進みましょう。
FOEの正面に立つときは注意ですね。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


どうかしたか、フラヴィオ?



あ、いや...その、メニューも増えてお客さんも増えたのに...
なんか店が殺伐としてる気がして。


そういえば...
ゆっくりしていくお客さん、少ない。


素敵なお店なのに、残念ですよね。
どうしてでしょうか?


お前さんがそういう風に堅いから客も居着かないんじゃねえの?



そういうものか。



そうそう、人生どうにもならん事もあるし
カリカリしてても仕方ねえって。


成し遂げたいこと?



もしかして、大臣のお孫さんなんてスゴい立場なのに料理人をやってるのは
隠された理由があっての事、とか!?


まあ! 私...そういうの存じております!
ロマンス小説で読みました!


...嬢ちゃん、普段ナニ読んでんだよ?



それは、まぁ...その...



いや、別におかしくはない。



...。



認めさせる...ですか?


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


お客さんがすぐ帰っちゃうのって、
レジィナさんのああいう空気を感じてるからじゃないのかな...


料理はいい。



うん、味はいいんだよなあ。
だからお客さんも来てるんだろうけど...


あの店、給仕はいないのか?



レジィナ様の境遇には私も感じるところがありますけれど...
誰かを黙らせるためのお料理だなんて、なんだか寂しいです。


それがレジィナの考えなんだろう。



そう、ですね...
レジィナ様にとってのお食事はきっと楽しい物ではないのですね。


確かに、ありゃ自分を認めさせるための武器って感じだな。



武器...



うーん...なんか、モヤモヤするなあ。
大臣に頼まれはしたけど、あの店...上手く行くのかな?


さあ。



いや、確かにそうなんだけどさ!?
一応依頼されてるんだし、頑張ろうぜ!?


俺らに依頼されたのはアピキウスのレシピと材料を集める事だろ。
あの店が失敗しようが、責任はねーよ。


でも...せっかくお知り合いになれたんですし、
出来るだけ力になりたいです...


クロエも、アリアンナに賛成。
美味しいごはん食べるための努力、必要。


クロエ、それはちょっとズレてる気が...



ごはんが美味しいと、店は繁盛する。
クロエは何も間違ってない。


はい、何も間違っておりません!



あー、店の嬢ちゃんだけじゃなく、
こいつらもメンドクセェなあ...

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


そんなことより、全体攻撃を2連打されると前衛が壊滅しちまうんだが。



状態異常に失敗すると一気に危なくなるな。
だが今のところ、頻度は高くないから大丈夫だ。


もしかして、前衛3人だと厳しい?



そんなことはないと思うが、この先もしかしたら...
...。




いや、今は先に進もう。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


ん...何だ?



僕たちか?
まずは、そっちが名乗って欲しい。


そうか。



...?



お前なあ...ッ!
一体、なんのつもりだ? ケンカしようってんなら...やるぞ!?


フラヴィオ様!



悪いけど、引かないぞ。
こいつはシェイクスを...おれたちを侮辱したんだからな!


よせ、フラヴィオ。



で、でも...



ホレス様の言う通りです。
冒険者同士なんですよ。


...。



いや、特に気にしていない。



...。



そんなら、心配無用だ。
俺らはちょっと8Fに用事があるだけでね。


ああ、そちらの邪魔にはならないだろう。



え? どうしてそれを?
サラマンドラの存在は公にしてないと大臣がおっしゃっていましたが...


どうやら、サラマンドラの住処を大公宮に知らせたのはこの2人らしい。
ギルド名は『エスバット』と名乗った。


あー、こいつらがエスバットか。
ハイ・ラガードでも有数の腕利きギルドとかいう。


...あの人たち、なんか怖い。



確かに、妙に圧力のある奴らだったな。



もしかしたら、何か事情があるのかもしれない。
今の僕たちには関係ない話だが。


それじゃあ、8Fに進もう。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

≪PREV | ^INDEX | NEXT≫

新・世界樹の迷宮2 ファフニールの騎士